画家
竹腰桃子さん

「大町まつりには暖かさがある。待っていてくれる人達が沢山いて、お囃子が聞こえてきて。その風景が好きなんです」

鎌倉生まれ、鎌倉育ちの竹腰桃子さん。おじいさまの代から大町まつりは身近な存在にあり、二十歳を超えた頃から桃子さんも自然とお神輿を担ぎ始めました。参加する度に大切に思え、ご縁があってこのお祭りに関われている事が本当に幸せ、と桃子さんは語ります。 今年の大町まつりのキービジュアルは、桃子さんの作品。その想いについて伺いました。

このお話は2年前の大町まつりの前夜に伺いました。それは「大町まつり」を題材テーマに自由な発想で描いて欲しいというものでした。でも当時は、色々な事に迷いや葛藤をしている真っ最中。お話をされた方もそれを察したのか、待ち続けてくれました。今年の春、そろそろ描ける?とのお誘いがあり、そのときメンタル的にも作品へのイメージもピタッとはまったので「今だ!」という感じで筆に墨をいれたんです。

もともと自分にとって絵は気持ちを伝える為の道具であり、その時の生き方が線になったり、時には色になったり、写真では見えない表すことのできないパワーが作品の中に出るようにといつも思って表現してきました。

今回の絵で表現したかった想いは、「大町まつりは、誰かのためのおまつりではなく、みんなの為のおまつりであって欲しい」という事。それは、今目の前にいる人だけではなく、その先にいる人達にも。そう…。無限にそれが繋がって行けるように。みんなの気持ちがひとつになる事で時代を超えてこの先もずっとずっと広がって行けるように。
そういう願いを筆に込めて描きました。

桃子画伯の想いが、皆さんに届きますように。

2016年6月 取材
聞き手:石川有理子

PageTop